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ヒノキ香るスツールを作ってみた

2022.12.16

奈良、吉野にある椅子専門の工房「維鶴木工」による、

吉野ヒノキを使ったオリジナルスツールキット「Do Kit Yourself」を作ってみました。

1日で作りきることができて、とても達成感がありましたので、ぜひ皆様にもこの冬休みなど

作ってみていただきたいなと思い、今日のブログは製作レポです。

 

金具を使わずに簡単に作ることのできる、スツールキット。

必要な材料が一箱に入っています。組み立てから始めるわくわく感。

作り方は全てYOUTUBEでの動画の解説付き。

作る前に一通り観てから作ると流れと休憩のタイミングがわかって作業を進めやすいです。

 

まずは、ヒノキをヤスリでやするところからはじめます。

梱包材が作業用の受け紙になっていてそのまま捨てることができるという、無駄のない梱包。

角もヤスリで滑らかに仕上げていきます。

 

次にフレーム組み。

どの部材をどこにはめるかをしっかりと確認して、付属のボンドで接着していきます。

この穴にボンドをしっかりと塗り込みます。接着してはめ込むだけなので、組み立てはとても簡単。

ハンマーやゴム鎚でしっかりとはめ込む時には、音や振動に注意です。私はタオルを下に敷きました。

 

フレームが組み上がりました。ボンドが固まるまでに歪みを調整してガタツキがないかを

確認してから乾かします。

ちなみに私は座枠の向きを微妙に曲がって取り付けてしまいました、、

ただ、最終ペーパーコードで巻く部分なのであまり気にしすぎず作業を進めることに。

2〜3時間ほど乾燥させた後、最後のヤスリがけをします。

一番細かいヤスリをかける前に、お湯でフレームを撫でていくのですが、この時のヒノキの香りがとてもいい香りなんです。ずっとこの作業をしていたいくらい一番好きな作業でした。

この作業の後、一番細かいヤスリでやすって細かい毛羽立ちをとり、フレームは完成。

ヒノキならではのきめ細やかな手触りがこの3回のヤスリがけで作られます。

 

さて、午後からはいよいよ座面を編んでいきます。

縦方向と横方向の編みからなる「平織り」という編み方。

一度リズムをつかめばあとは同じ作業の繰り返しなのでまっすぐにねじれずに「ひたすら」編んでいくのみ。

心配していた力加減ですが、女性の力でも十分編む事ができます。ペーパーコードは硬いので、軍手や作業用の手袋をつけたほうが手が痛くならないと思います。

 

縦編みが終われば「横編み」スタート。

だんだんと完成されていく感じがしますが、ここからが長い道のりです。

オモテ面と裏面があるのでひと編みひと編み、丁寧に編み進めるのみ。

個人的にはこの作業がとても好きで、毛糸の編み物みたいに少しずつ完成に近づくわくわく感があります。

フレーム組までは床で作業していましたが、テーブルなどの高さがある場所で行い、バスタオルをしき、方向転換をしやすくすると、長い作業も進めやすかったです。

この日は、長時間の音楽番組がちょうど流れていたのでTVを見ながら楽しく進めていきました。

あっという間に完成。

縦編みのペーパーコードをまっすぐにキープすることと、均等に編む力加減がコツだと思います。

午前と午後に分けて製作し、感想時間も含めて丸1日で完成しました。

とてつもない達成感が味わう事ができます。

早速我が家の椅子に仲間入り。

座り心地は、「封筒織り」と呼ばれるYチェアに比べて柔らかい印象。

編む際の力加減によって個人差はあるかもしれませんが、このブログもこのスツールに座って書いていますが全く疲れずに快適な座り心地。

ペーパーコードの椅子の良さは、座っても疲れにくい軽い座り心地と、夏も冬も快適な通気性。

Yチェア、J39などの名作椅子にも使われるパーパーコードの座面。

長く使い、編み直しができることも長く使うことのできるいいところです。

 

わたしはペーパーコードの椅子のデザインがとても好きで、誰かが一生懸命編んでくれたんだなと

感じる事ができることや、座る人に合わせて座面が馴染んでいくところが他の座面にはないところ

だなと思います。

いろんな編み方の座面がある中で、自分で編んでみることでその手間や難しさを感じる事ができ

いい時間になりました。

 

店頭でも、こちらのキットを販売中です。完成品も展示しておりますのでぜひ座り心地や、

ヒノキの手触りや軽さを体感してみてください。

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